近年、工務店様やハウスメーカー様が直面する経営課題の一つに、「集客ができない」というお悩みがあります。住宅着工棟数の減少が予測される中、いかに効率的に顧客を獲得するかが喫緊の課題となっています。本記事では、この変化の時代を生き抜くためのインフルエンサーマーケティングなど、最新の集客方法とマーケティング戦略についてご紹介します。
住宅業界の集客方法は、時代とともに大きく変化してきました。2013年頃にはインターネットが普及し、Webサイトやオンライン広告の活用が広まりました 。しかし、それから10年が経過した2023年頃にはWebマーケティングが主流となり、チラシの効果が低下しつつあります。
そして現在、SNSが購買行動に与える影響は非常に大きくなっており、Instagramを家づくりの参考にしている方が約70%にも上ると言われています。企業が情報を発信するだけでなく、「顧客が広告となり、顧客との関係性を深めてサポーターを生み出す時代」へと移行しているのです。
このような市場の変化に対応し、戦略的な情報発信を行うためには、マーケターの存在が不可欠です。マーケターは、商品を売るための仕組みを作り、継続的な集客を実現する役割を担います。Webサイト、広告、ポータルサイト、SNS運用(MEO対策も含む)など、多様な集客手段が存在する中で、ユーザーの住宅購入フェーズに応じた適切な情報発信を統合的に設計するマーケティング戦略の視点を持つことが、今後の住宅業界で生き残る鍵となるでしょう。
消費者の購買行動が変化し、広告への信頼が低下している現代において、特に影響力を持つのが「第三者のリアルな声」です。企業が発信する情報は宣伝色が強いため、消費者は情報の信頼性を慎重に見極める傾向にあります。
そこで注目されているのが、インフルエンサーマーケティングとアンバサダー制度です 。これらは、リアルで信頼性の高い情報が拡散されるという点で、現代のマーケティング手法として非常に適しています。また、近年は住宅業界でも取り入れる企業が増えています。
住宅業界でも、工務店様やハウスメーカー様がインフルエンサーマーケティングを導入する事例が増えています。
その他、実際にインフルエンサーマーケティングを導入した工務店では、Instagramのフォロワー数が1ヶ月で1,500人以上増加するなど、具体的な成果も報告されています(弊社のクライアント様実績)。
アンバサダー制度は、「施主の声が最大の広告になる」という点で非常に大きなメリットがあります。企業が発信する情報よりも、実際に住宅を建てた施主のリアルな体験談は、第三者の声として高い信頼性を持ち、消費者に響きやすいのです。
住宅業界の集客は、インターネットとSNSの普及により大きく変化しています。従来の広告手法だけでは限界がある中で、マーケターを導入した戦略的な情報発信、そして顧客が広告となるインフルエンサーマーケティングやアンバサダー制度といった新たな手法の活用が、工務店様やハウスメーカー様の今後の成長と生き残りの鍵となります。
これらの手法は、消費者の信頼を得やすく、効率的な集客を実現するための強力なツールです。ぜひ、貴社の集客戦略にこれらの視点を取り入れてみてはいかがでしょうか。
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株式会社Trust Lead 代表取締役 江島 和城
2018年リクルート住まいカンパニー(SUUMO)では、不動産会社60窓口・工務店20窓口を担当。建設業界の集客領域・採用領域に課題を抱えるクライアントに多く出会い、最適な集客がSNSと確信し、個々のニーズに合わせたインサイトデータが閲覧できるSNS分析ツール「Pegasus」を開発。SNSマーケティングを活用した新しい集客により工務店を助けるため、株式会社TrustLeadを設立。わずか2年の間に3000アカウントの分析結果を基にコンサルティング事業を展開し。現在では集客に苦しむ工務店経営者からの相談が絶えない。